モブオタク・ログストレージ

ゲームとかアニメとかエロゲとか音声作品とかを気まぐれに嗜む筆者が、コンテンツに対して感じたこと、考えたことを書き殴ってみて置いておく場所になる予定です。こんなこと考えてるやつもいるんだな、程度に目を通していただければと思います。

星の音を聞きに行ってきました。~2021関西旅行記 Part3~

ご無沙汰してます。ミカギです。

 

今回は関西旅行Part3、神戸編です。

そしてタイトルでわかるのとおり、神戸での目的は僕がこの世で一番好きなエロゲ、『恋×シンアイ彼女』の聖地巡礼です。

恋×シンアイ彼女』は全人類プレイしてるので、このタイトルで皆さんお分かりでしたよね。

 

……え!?もしかして『恋×シンアイ彼女』をプレイしておいででない!?

そんな方は今すぐ購入しましょう。FANZAならダウンロード版がセールのたびに安くなってるのでお手頃にプレイできます。

FANZA - 恋×シンアイ彼女 DL版

 

三日目

京都の宿で6時に起床。荷物をまとめてチェックアウト。

実は予算を抑えるためにドミトリーに初挑戦だったんですけど、カプホより広々としてて良かったですね。正直やたらテンションの高い陽キャ集団に絡まれたらヤダなぁと思ってたんですが、話しかけられることは全くなかったですね。カプホより好きかもしれない。

 

そんでいざ外に出たらめっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃ雨降っててワロタ。まぁ予報どおりだったんですけど…

 

そう都合良くはいかないよなぁと思いながら、京都駅から京都線新快速に乗って三ノ宮へ。京都線新快速さん、片道1000円は正直高いけど乗り換えなし1本で僕を運んでくれたので好きです。でも高いのでやっぱりなるべく乗りたくはないですね。

 

三ノ宮に着いたらとりあえず宿に。あわよくばチェックインしてもう寝てしまおうかとも思っていたのですが

 

フロントさん「チェックインが6時間後なので、ダメですね~。」

 

そりゃそうじゃ。

 

荷物だけ預かってもらって路頭を迷うことになってしまいました。しょうがないので近場から攻めることに。

 

というわけで1発目。

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いや、いきなり恋カケじゃないやん。

 

はい。こちら朝武さん家のモデルになってる生田神社さんです。迫力がありますね。

『千恋*万花』、良いゲームですよね。ゆずソフトさんのキャラはどの娘も甲乙つけがたいですが、僕は『千恋*万花』じゃ馬庭芦花が好きです。

 

これは境内の奥にあったデカい木。特に立て札とかこの木自体が特別なものとかではないはず。

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せっかくなので御朱印御朱印帳を購入。(宿に戻ってから撮影)
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その後町を北上し、北野クラブ ソラさんへ。

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新堂彩音、好きだ…

 

入り口を超えて奥へ進んでいくとカフェがあります。ファンブックに載っているものとは全く違いますが、位置関係的にもしかしたらここがMonettoなのかなぁとか妄想して見たり。

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ついでに軽食でも食べていこうかと突撃したら開店30分前でした。普通に迷惑なのでオタクは反省するように。

はい、すみませんでした…

 

カフェの横を通って、次は御影駅を目指します。

 

紅葉がイイ感じ。

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途中で一瞬『千恋*万花』のオタクになってきました。

ザ・ガーデン・プレイス 蘇州園さん。ここは鞍馬さん家の旅館のモデルですね。
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先に少し進むと通学路のモデルになった岐路。ファンブックに掲載されてる写真と比較してかなり変化してたので最初気づけなくて素通りしてしまいました。
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劇中だと左右反転して描かれているので、寄せるならこうですね。
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更に進んでいくとなんかすごいとこがありました。灘目の水車というらしいです。f:id:Mikagi_Marfes:20211208141348j:image

 

ここから南下して御影駅へ。途中で雨が洒落にならないくらい強くなって一人険しい顔になってました。

 

というわけで御影駅に着。写真見れば一目でわかりますがマジで洒落になってない降水量。俺に快適に旅をさせてくれ。

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一応劇中の構図で写真撮るだけ撮りました。スケジュール詰まってまた来れないかもしれなかったので。
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というわけで三ノ宮まで戻って、宿にチェックイン...と思ったのですがチェックインの時間まで1時間あったので、先に近場のカフェで昼食を取ることに。
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ナポリタン、美味い。旅行中歩きっぱなしの身体にケチャップの旨味、酸味、塩気、甘味の全てが沁みますね。

 

そうしてようやく宿にチェックイン。皆やるやる恒例のVODチェック。

 

『劇場版アイカツ!』!?流石に理解がすぎる。

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仮眠を取ったら3時間ほど寝てたみたいで、時刻は17:30。イイ感じに暗くなって来てたので、駅前で赤チャリを借りて須磨海岸を目指します。

須磨海岸までの移動を自転車にできたのは嬉しい誤算でした。小学生時代の星奏と洸太郎の冒険を追体験しているようで、とてもエモかったです。

 

そうしてチャリを転がして1時間くらいかな?須磨海岸に到着。
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共通√最高潮シーン。本当に好き。特に星奏の「私、結構厳しいよ?」がまーーーーじで好き。どうしても音楽家としてしか生きられない星奏の信念を曲げさせることの難しさがこの一言に詰まってる。実際のところ、最後まで洸太郎は星奏の信念を曲げさせることはできなかったのかもしれないし、できたのかもしれない。そこは読み手の受け取り方次第だし、一生解答の出ない話題ではありますが、ともかく星奏と洸太郎の2人の生き様はとても尊いものだと思います。

 

ちなみにこれを撮影したのが桟橋の上だったんですけど、風が強すぎてPCが吹き飛ばされるんじゃないかってくらいだったのでおススメしません。

 

その後は波の音を聴いたり恋カケのサントラを聴いたりしながら須磨海岸を散歩。途中裸足で波打ち際を歩いたりもしてみましたが、須磨海岸の砂は粒度が荒くてメチャクチャ痛かったのでこれもオススメしません。これを読んでる人はサンダルを持参するようにしましょう。

 

それではここでワテクシのキモ・ツイートをご紹介。

 

またチャリを1時間ほど転がして三ノ宮へ。なんだかんだ22時くらいに戻ってこれて電車がまだ動いてたので御影駅へ。

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個人的に好きなショット。
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この後は三ノ宮へとんぼ返りして就寝...の前に選択を済ませました。ここでタイミング逃すと着るものがなくなって翌日全裸で外に出なければいけなくなってたので危なかったです。

 

四日目

7時起床。荷物をまとめてチェックアウトし、前日に訪れた須磨海岸へ。今度は電車で向かいます。

 

前日と同じポイントでパシャリ。

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どうでもいいけどすぐ後ろに用水路?があって、ここの水が本気で綺麗だった。
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須磨海岸を離れて次は須磨浦公園へ。須磨海岸もバカ長かっただけど須磨浦公園もバカ長かった。正直言って疲れた。

 

リフト乗り場に乗って山上公園を目指します。

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リフトを降りてすぐでも街並みを一望できます。ここから見ると須磨海岸の長さがよくわかりますね。
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もう少し上って展望台へ。

 

テラスが円形なので360度完璧にカバーできるのですが、この明石海峡大橋が左手奥に見えるアングルが、御影ヶ丘町の鳥瞰図のモデルになっています。また、秘密基地のモデルでもありますね。
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山を下りたら次はいよいよ最後の目的地へ向かいます。大石駅まで電車で行って、タクシーを拾って向かいます。歩いて行っても良かったんですけど、坂が急こう配過ぎて流石に億劫になってしまいました。でもやっぱタクシーは高いね。

 

ついに着きました。灘丸山公園です。
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見つけました。おそらくこの世で一番価値のあるベンチです。
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星奏と洸太郎、2人の道はその大部分が交わることなく、共に道を歩めた時は少なかったかもしれません。そんな2人の進む先で、いずれは共に手を取り合い続けるようになったのでしょうか。答えはいつまでも出ることはありませんが、どうか2人が幸せでありますように。

 

後はベンチに座ってサントラを聴きながらまったりとしてました。

 

この後はまっすぐ家に帰りました。

実は当初の予定では奈良に行って『境界の彼方』の聖地巡礼もしようとしていたのですが、三日目の雨で計画が狂ったのでそれはまた次の機会に。

神戸にも春になったらまた来たいですしね。恋カケのラストシーンが春なので。

 

そんなこんなで、4日間にわたる一人旅も無事終わりを迎えました。

聖地巡礼、初めてやりましたが旅の目的としては予定の調整も自由なのもあって羽を伸ばせてよかったですね。また思い至ったらやってみたいです。

ちなみに写真はすべてiPhone XRで撮りました。ガッツリちゃんとしたカメラがあれば全然違うのかもしれないけど、まぁそれは機会があればということで。

サントラを聴きながらだと軽率にエモくなれるのも良かったですね。金、スマホ、サントラ。聖地巡礼3種の神器。

あ、PCなりタブレットを風景と合わせて写真撮る奴をやってみましたが、腕は疲れるしそもそも風景と合わせようとしても物理的に不可能だしって感じだったので、あんまりおススメしません。風が強くて吹き飛ばされるんじゃないかってこともあったし。

 

 

終わりに

どんなものであれ、コンテンツは人生を豊かにしてくれます。単純に娯楽として楽しむだけでも同じことが言えますが、それだけでなく、コンテンツそれぞれに込められたモノっていうのは、いつだって受け手に影響を与えるものだと思います。いわゆる駄作と呼ばれるであったとしてもそこから学べるものっていうのも少なからず存在するし、神作と言われるものであればそこから、受け取れるものはきっと受け手にとって良い影響をもたらしてくれることでしょう。

ですが、神作、駄作といったレッテルは数多くの人からの評価を元に貼られた、多数決で決められたものでしかありません。当時自分がどんなこと考えながらそのコンテンツに触れていたか。そこから何を受け取ったのか。それがどんなものであれ、少なからず自分の糧となっているはずですし、人それぞれ、自分が胸を張って好きと言えるコンテンツはとりわけそうであると思います。大事なのは、コンテンツに対する個人の想いだと思います。

聖地巡礼っていうのは、そんなコンテンツと少しでも近い場所に行ってその空気に触れることで、コンテンツに触れていた当時のことをはじめとして自分を改めて見つめ直す機会を与えてくれるものだったんだなと、今回の旅で思いました。

 

恋×シンアイ彼女』の挿入歌兼Grand EDの『GLORIOUS DAYS』にこんな歌詞があります。

 

何回同じことをしたって 意味はないけど

それがくだらないことだって 分かっているけど

Grow Up そうやって僕らきっと 選んできたんだ

ここが自分たちにとっての 素晴らしい世界

 

意訳っぽくなってしまいますが、これまで自分が人生の中で選んできた道の先に今自分が立っているわけで、その選択は色々なところから吸収して育んできた自分の考え、価値観を元に行っています。その中には自分が娯楽として触れてきたコンテンツも含まれるわけで。くだらないと思ったもの、意味がないと思ったもの、そういったものに時間を割くのは無駄のように思えるかもしれないけどそうではなくて、それら全部ひっくるめて今の自分が形作られているんだと。

過去を振り返って「あの時こうしていればもっといい現在になっていたかもしれない」と思うことはできるけど、実際に戻ることはできない。そしてこの先の人生も自分で道を選んで進んでいく。そうして作っていった世界は、自分にとって素晴らしいものになるんだと、そういう風にも読み取れるかもしれません。

 

今回の旅の中で自分が星の音を聞けたのかはわかりませんが、自分も星奏と洸太郎のように、自分の信念を芯にもってこれから先も過ごせていきたいと思います。

 

そんな臭いことを考えながら見上げた空は、昨日の悪天候とは打って変わって快晴でした。まるで、晴れた空が歌い出してるように感じられました。
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京都に行ってきました。~2021関西旅行記 Part2~

こんにちは。ミカギです。
 
前回更新した関西旅行記、タイトルのとおりシリーズものなので続きを書きます。
 
前回の記事で紹介した京アニフェス。会場は京都ロームシアターでした。
 
ということは、京都に行ってきたということなんですね。
 
実はこの時、月曜に有休を取って土曜から火曜の4日に渡って一人旅をしてきました。前半を京都、後半を神戸方面の2日ずつに分けての、人生初の聖地巡礼です。
言っとくが俺はソロだ。
 
今回はその前半、京都編をお送りします。
 
 

一日目

 
気合を入れてバチコリ起床。時刻は4時半。身支度と最後の荷造りをして出立。
 
朝飯を食うタイミングをどうするか決めてなかったけど、時間に余裕があったので駅前の富士そばを破壊することにしました。
 

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温蕎麦はコロッケ蕎麦が一番美味いってそれ一番言われてるから。
 
食い終えて電車に乗って品川へ行き新幹線へ乗り換え。
正直ガチで起きれるとは思ってなかったので、自由席でええか~wと雑にチケットを取ったらバチクソに混んでて1時間半くらい座れませんでした。
皆さんは妥協せずに指定席を取るようにしてください。お兄さんとの約束ね。
 
 
そんなこんなで約2時間半の移動を終えて京都駅に着きました。
 

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最初からクライマックスすぎる。場面的にも、俺の涙腺的にも。
 
わざわざ4時半に起きてまで早朝に出立した理由がこれです。
 
もちろん全人類知っているかと思いますが、このシーンは劇中で9時過ぎなんですよ。
せめて時間帯だけでも合わせることで少しでもたまこ達を感じれたらなぁ、ということで。
 
実際、京都駅ではもち蔵を追いかけるたまこの姿が終始フラッシュバックして涙腺が壊れかけてました。
 
それではワテクシのキモツイートをご紹介。
 

 

 
そんなこんなで京都駅を離れて、宿へのチェックイン。荷物を整理して商店
街を目指します。
 
朝っぱらからすっかり気分が良くなってしまったので歩いていくことにしました。
 
これは宿の近くの東本願寺くん。

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歩き始めたはいいものの、普通に遠すぎて飽きてきたので3分の2くらい歩いたところで電車に乗りました(照
電車降りた後も割と歩かされたので、結果としては良かったんじゃないかと思います。
 
そして着いた商店街。

 

大通り側からお邪魔させてもろて。

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たまこまーけっと』のキービジュにもバチコリ描かれてる鯖のわかさばちゃん。デカすぎんだろ...

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商店街を抜けて裏側へ。
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こちら側には両サイドにたまこ&デラとチョイちゃんの飛び出し看板があります。可愛いね。
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ちなみにこの飛び出し看板の傍に『たまこまーけっと』ファンの交流ノートが置かれていたりします。完全に気分がオタクとして仕上がっていたので、自分も書き込みをしてしまいましたのでオタクの怪文書を読みたい人は探してみてください。
 
あわよくば『たまこまーけっと』でたまやのモデルになった餅屋のふたばさんに寄ろうとも思っていたのですが、前情報どおり人が無限にいたので翌日再チャレンジすることにしました。
 
どうでもいいけど商店街の入り口になんかいた。毎日毎日鉄板の上で焼かれるのに嫌気が差して店主のオッサンと喧嘩した挙句海に飛び込んだはいいものの一般男性のオッサンに釣られて海水まみれのまま捕食されてそう。
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商店街を離れ、『たまこラブストーリー』で全人類に認知されている鴨川の飛び石を渡って駅へ。電車に乗ってまた歩き今度は清水寺へ着弾。
 
紅葉がイイ感じ。f:id:Mikagi_Marfes:20211207002245j:image
 
人多すぎ。でも真面目な話、一般通過修学旅行小中学生ニキネキがたくさんいて「コロナに負けずに修学旅行できて良かったね」の顔になってました。
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清水寺を離れて、二年坂を経由して京アニフェス会場の京都ロームシアターへ向かいます。
 
気が付いたら目の前にありました。うっひょ~~~~~~~~~!!!
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道中で見つけた竹細工屋さん。 

takeshop-kameyama20.jimdofree.com

 

右の黄色い布のとこのが硬くて、左の紫の布の床のが柔らかい質感だそうです。f:id:Mikagi_Marfes:20211207002227j:image
 
硬いのを1本、柔らかいのを2本買ってみました。後日ひと通り試して見たけど掻き心地の違いはよくわかんなかったです。でも柔らかくて細いヤツのほうが好きかも。
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引き続き北上し、白川筋って通りまで来ました。
 
なんか...どっかで見たことある気がする場所だなぁ。なんだったか忘れたけど。
柑橘系のアイスみたいなブランドのゲームだった気がするけど、なんか思い出せないなぁ…
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さらに北上して京都ロームシアターに着弾。これは手前にあったバカデカい鳥居。
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オタクと合流して入場。ガチの神イベを作ってくれた京都アニメーション様には足を向けて寝られません。
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オタクとライブ後の打ち上げ。家に帰るまでがライブなのでここまでを含めてライブなんですよね。オタクとライブの感想をタコ語りするのは本当に楽しい。
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というわけでこの日はこれでオタクと別れて1日目終了。
 
 

二日目

禁断の二日連続4時起床を披露。鴨川を北上して商店街を目指します。
 
鴨川は橋がいっぱいあって歩いてて結構楽しかった。
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商店街に着きました。ところどころで特に意味もなく橋とか飛び石を渡ったりしてたらなんだかんだで1時間半から2時間くらいかかったかな?f:id:Mikagi_Marfes:20211207002230j:image
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ここ、個人的に『たまこラブストーリー』で3本指に入る好きなシーン。いつもどおりに戻れないたまこが変わらない商店街と変わったもち蔵との関係を再確認させられるシーン。人間臭さというか、たまこ臭さが凄く出てるシーンだと思う。
 
コンビニで朝食を買って鴨川へ。
 
朝焼けと飛び石が収まる構図を探してたら偶然劇中と同じカットになりました。
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周辺を散歩して開店時間まで時間をつぶし、ふたばさんへリベンジ。
 
開店十分前なのに並びすぎだろ。
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このあとは銭湯に行ったりして時間をつぶしたりして、平安神宮...を通り越して金戒光明寺へ。
 
なーんか...どっかで見たことある気がする場所だなぁ。なんだったか忘れたけど。
えっちなゲームだった気がするけど、なんだったか思い出せないなぁ…
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平安神宮へ戻ってオタクと合流して遅めの昼食。
 
いや、デブ~~~~~~~~~~~~~~~~
ちなみに人生で食った大福の中で一番美味かったです。ごちそうさまでした。
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たまたま見つけたヒノアラシくんとヒヒダルマくん。可愛いね。
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ロームシアターの裏にある武道センター。
 
ここもどっかで見たことある気がするんだよなぁ…ゆず...なんだっけ、思い出せないなぁ。
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ライブ2日目が終わってまたオタクと打ち上げ。f:id:Mikagi_Marfes:20211207002334j:image
 
ポン酒が美味ぇ!!!!!
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オタクと別れた後も京都旅が終わるのが嫌すぎて2軒目に繰り出してしまいました…
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おわりに

そんな感じで京都旅はこれで終わりです。

総括すると、京アニフェス抜きで見ても楽しかったですね。普段見ない景色の中を歩くだけで結構楽しい。

聖地巡礼京アニフェス以外は特に目的がない旅でしたが、このくらいゆったりしてたほうが羽が伸ばせてよかったです。

心残りは京都らしい食べ物を全然食べなかったことですね。誇張抜きに大福くらいしか食べてない。

まぁそれは次の機会ということで。今回はこの辺で締めたいと思います。次回は関西旅行神戸編の予定です。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

京アニフェスに行ってきました。~2021関西旅行記 Part1~

お久しぶりです。ミカギです。
 
11/20から11/21の2日間、京アニフェスが開催されました。
 
京アニ開催で初の音楽フェスということで、京アニオリジナル作品を軸に最近のタイトルに関わったアーティストが集結していました。
 
出演アーティスト: http://kyoani-event.com/artists/
 
 
僕は面倒くさいオタクなので、初めは「もっとハルヒとかけいおんとか呼ばんかい!」とか言っていましたが、蓋を開けてみたらライブ全体の完成度が本当に凄くて何も言えなくなってしまいました。
 
今回はそんな京アニフェスを、他のライブと比べてどこが良かったのかを重点に置いて振り返っていきたいと思います。
 
 
はじめに、特筆すべき他のアニソンフェスとの相違点をまとめました。大きく分けてこんな感じ。
 
  • 前半と後半、スペシャルステージのメリハリの付け方
  • アニメ映像とともに披露されるパフォーマンス
  • コンセプトの徹底による「京アニフェス」の作品としての独立
 
上から順に紹介していきます。
 
 

前半と後半、スペシャルステージのメリハリの付け方

 
また、前半は比較的に楽曲披露数の少ない作品を中心に構成されていたため作品およびアーティストの入れ替わりが激しかったのに対し、作品ごとの後半は披露楽曲が多い分、その作品ごとの特色が色濃く出ており、短い時間ながらもその作品自体のライブを見ているようでした。
そして、前半の最後に用意されたスペシャルステージでは、冒頭で述べた「京アニオリジナル作品」というコンセプトから外れてしまうものの、オリジナルアーティストがいたり、京アニの転機となった作品の曲がカバーされ、京アニの歴史を振り返るうえでこれ以上ないピースとなっていました。
 
 

アニメ映像とともに披露されるパフォーマンス

 
アニソンフェスに限らず、一般的なコンテンツライブでも、アニメ映像が流れるとしたらOP尺で差し込める1番のみで、2番以降は演者が移されることがほとんどです。というか自分はこのパターンしか見たことありませんでした。
ところが京アニフェスでは、劇中BGMメドレー以外の歌唱曲ではフル尺でアニメ映像が流れていました。それぞれの曲に専用の映像が用意されており、全てが京アニスタッフの手によって編集された、その日限りの映像となっていました。
この映像が本当に凄くて、OP映像以降もところどころで音ハメされていたり、劇場版主題歌だったりすると映画冒頭からラストにかけてのダイジェスト映像だったりと、見ているだけで楽しめるものとなっていました。
知らない作品ですら終始飽きることなく見続けられるのは、やはり流石の京都アニメーションと言わざるを得ません。
 
また、アーティストの入れ替わりの前に各アーティストのトークがあったのですが、田所あずささんがこれについて言及していて、アーティストとしてもこの形式の中で楽曲を披露できたことが嬉しいと言ってくれていたのもとても印象的でした。
このアーティストトークでは、他にもそれぞれのアーティストさんがそれぞれ手掛けた楽曲や作品への想いについて語られていて、このアーティスト陣と京アニスタッフ陣の作品への想いがぶつかり合ってこそ、この空間が出来上がっているんだというのを実感しました。
 
 

コンセプトの徹底による「京アニフェス」の作品としての独立

 
京アニフェスは「京アニ作品が集った音楽フェス」でした。
従来のアニソンフェスといえば、「アーティストが集い、それぞれがアニソンを披露する」進行が一般的かと思います。
それとは違い、京アニフェスは「アニメ作品が集い、それぞれの楽曲がアーティストによって披露される」進行になっていました。
各タイトルを軸にアーティストが出てきて、後述のアニメ映像をバックに楽曲が披露されていくため、知っている作品なら視聴当時の思い出を振り返りながら楽曲を楽しむことができ、知らない作品でも単純に耳で楽曲を聴くだけでなくアニメ映像を目で見ることによってその作品が大体どんな内容なのかだったりが分かって興味が持てたりと、作品を知っている人も知らない人も楽しめるようになっていました。
 
個人的に注目したいのはDay2の前半です。
 
この日、僕のお目当ては『境界の彼方』だったのですが、境界の彼方に関わるアーティストは茅原実里さんしか参加しておらず、僕が一番聴きたかった『約束の絆』は披露されないだろうと諦めていました。
そして『境界の彼方』と『会いたかった空』が披露され、余韻に浸りながら茅原実里さんのトークを聞いていたらなんか突然、「境界の彼方には私が好きな曲がもう1曲あって~」とか言い出して、なんかZAQとTowanaを召喚しだして、イントロが流れた瞬間思わず転倒。
自分は約束の絆erなのでバチバチの振りコピを披露。オリメンではなかったものの、約束の絆を生歌で回収できる機会はないとまで思っていたので、本当に嬉しかったです。
 
これで完全にエンジンがかかってしまって、次のメイドラゴンのターンでは終始振りコピしていました。
メイドラゴンといえばfhánaのトークがすごく印象的で、メンバー全員『CLANNAD』のファンで京アニからオファーを貰うのが夢だったとか、京アニといえば京アニダンスだから今までのfhánaのイメージとは違う明るい楽曲で自分たちもPVでダンスを取り入れたといったエピソードを聞いて思わず無限指差しマシーンと化してました。というか、その流れで2期で自分たちのダンスが京アニによって劇中でアニメ映像化されているのは流石にエモすぎないか?反則過ぎてもはやプレミアム殿堂だろ。
そんなトークの後の『青空のラプソディ』は本気の本気で楽しかったです。メイドラゴンは他の楽曲もその場の見よう見まねで振りコピが出来る、かつ振りコピしてて楽しいダンスでとても良かったです。
 
そして前半もラストになりスペシャルステージに突入。初めは茅原実里さんの『優しい忘却』、『涼宮ハルヒの憂鬱』は自分がオタクだと自覚した作品なので、ハルヒシリーズはもちろん色んな思い出を噛みしめさせてもらいました。
そして次の曲、この感じだとKey作品の楽曲でしっとりと進む感じかなと思ったら、また茅原が口寄せの術をし始めて、今度はZAQとTRUEを召喚してきました。
3人ってお前何でもできるじゃねぇかよ!って思ったのも束の間、流れ出したイントロで勝手に身体が踊り始めてしまいました。オタクなので。
正直『ハレ晴レユカイ』はランティス祭り2019で回収していたので、『ハレ晴レユカイ』をやるよりは『止マレ!』や『最強パレパレード』あたりをやってほしいと開演前は思ってましたが、この京アニフェスという場で『ハレ晴レユカイ』が披露されたという事実が無敵すぎてそんな考えは霧散しました。開演前の俺はバカ。
 
優しい忘却』→『ハレ晴レユカイ』ときてお次はスーパーちょろゴンずがポンポンを持って登場。それを視認した瞬間脳みそバグったけどイントロ流れた瞬間に完全に破壊されました。実はライブで『もってけ!セーラーふく』を聴いたのが初めてだったのでここで回収できて本当に良かった。京都アニメーション様に無限に感謝しながらタコ躍りしてました。
 
『約束の絆』から『ハレ晴レユカイ』、『もってけ!セーラーふく』までの間、『優しい忘却』以外は全部踊りっぱなしでした。
なによりこの流れの中で、いわゆる「京アニダンス楽曲」を全部披露してくれたのがなにより重要だと思っていて。
やはり個人的にも「京アニといえば、『ハレ晴レユカイ』」というのが京アニに対する第一印象なので、『涼宮ハルヒの憂鬱』放送時に先進したダンスアニメーションが「京アニオリジナル」という枠の中で集大成として全弾披露されたのが、本当に嬉しかったです。
自分は京アニダンスを全部履修してるので、もはや演者と俺のダンスバトルといっても過言ではありませんでした(過言だが)。
 
また、fhánaがトークで語ってくれた「京アニダンスを意識して自分たちも踊りを取り入れた」というのもとても印象的でした。
fhánaの京アニに対する想いの強さを感じましたし、それを受けてか『小林さんちのメイドラゴンS』では劇中で『青空ラプソディ』のダンスがアニメ映像化されていましたし、このアーティストと京アニとの関係性はとても美しく感じます。エモい。
 
そういう意味でも、「京アニダンス楽曲」を出し惜しみせず全曲披露してくれたのが本当に一オタクとして嬉しかったです。
 
 
ライブ全体のセトリ構成だけでなく、前提の「京アニオリジナル作品の音楽フェス」というコンセプト、そしてその中に効かされたアクセントを全部ひっくるめて「京アニフェス」がただのイベントではなく、「京アニフェス」そのものとして独立した存在へと昇華させていました。これを最後に痛感させられたのが、アンコール終了後のエンドロールです。京アニフェスのオープニングを含め、その日披露された楽曲たちのサビがリミックスされセトリ通りに流れていくメドレーとともに、京アニフェスに携わったスタッフの名前がエンドロールとして流れていくのを見て、まるで一つの映画を見終えたかのような実感を与えられました。
 
 

まとめ

 
そんな感じで、京アニフェスの魅力を他のイベントと比較しながら自分なりに紹介してみました。
マジで誇張抜きに今まで参加したイベントの中で一番完成度が高くて、イベント全体の満足度もダントツだったので、これからの全イベントは京アニフェスを見習って吸収できるとこ吸収していってほしいとまで思いますが、それば僕個人の意見でしかないので置いておきます。
 
というか。この記事書いてたら公式からイベントレポートが公開されました。
 
公式イベントレポート Day1: http://kyoani-event.com/eventReport/day1/
公式イベントレポート Day2: http://kyoani-event.com/eventReport/day2/
 
Day1のイベントレポートにも取り上げられていますが、洲崎綾さんの↓のトークを聞いて、『たまこまーけっと』のシリーズを通してのテーマへの自分なりの解釈が正しかったと言ってくれた気がして、とても嬉しかったです。
 
作品から「日常の大切さだったり、変化を恐れずに未来に一歩踏み出すことの大切さ」を感じたという洲崎さんは、『たまこラブストーリー』の映像をバックに、主題歌「プリンシプル」を晴れやかな表情で歌い上げました。
 
あとこれは完全に一オタクとしての感想なんですが、洲崎綾さんが「○○役の洲崎綾」ではなく、ただ「洲崎綾」本人としてこういった音楽イベントの舞台に立つのはすごく希少なことなので、それをこの目で生で見届けられたのも嬉しかったですね。(ちゃんと調べてないけど多分初なんじゃないかな)
 
それ以外にも、本記事でも言及したアーティストと京アニの関係性を十二分に感じられる内容になってるので、ぜひ目を通してみてください。
 
……あれ、この記事もう必要なくね…???
 
まあそれは置いておいて、京アニフェスは本記事投稿時点ではまだアーカイブチケットの販売も続いているので、今からでも「京アニフェス」を楽しんでみるのもよいかもしれません。
 
 
そんなこんなで、京アニってやっぱ凄いな、と改めて感じさせられたイベントでした。とりあえず僕はタイミング見て履修してない京アニ作品観ていきたいですね。とりあえずヴァイオレット・エヴァーガーデンから手を付けていきたいと思います。
 
こんなとこで締めたいと思います。次の記事は関西旅行記Part2、京都聖地巡礼編の予定です。
 
京都アニメーションは神!みんな元気でね。

姫野星奏と、彼女の物語を振り返る【恋×シンアイ彼女 考察・感想】

はじめに

 
ご無沙汰してます。ミカギです。
 
8か月半ぶりの更新になります。
本ブログ2発目の記事は、Us:trackから発売されている『恋×シンアイ彼女』、およびその看板ヒロインである姫野星奏についてです。
FANZAでセールが行われるたびに500円セール対象になるゲームなので、まだプレイしていない場合は以下のリンクからダウンロード版を購入し、完走後に改めて本記事に目を通していただければと思います。
攻略順は凛香→ゆい→彩音→星奏がおすすめです。ぶっちゃけ彩音→星奏をラストに置けばなんでもいいのでゆいと凛香は順不同です。
 
 
さて、このゲーム、発売は2015年10月とぼちぼち6周年を迎えるのですが、発売当時は激荒れしたことで有名です。
なんでそんなゲームのことを今更記事にしようとしているかというと、単純に僕がこの作品、というか姫野星奏ルートと姫野星奏が好きだからです。
当時荒れたといっても、刺さる人にはぶっ刺さるシナリオになっているのですが、当時刺さらなかった人たちの感想や批評を見てみると、姫野星奏への印象が悪さが目につきます。
作品全体としての評価が低くなるのは仕方ないとしても、その中で姫野星奏への理解が誤ったままになってしまっているのは僕としてはとてももったいなく感じていて、前々から姫野星奏について自分の考えを文字に起こしたいとは思っていました。
しかし、いざ文字に起こそうとして見ると事細かに書こうとして収拾がつかなくなったりして何度か筆を折っていたのですが、とりあえず書けるところだけでも書こうと思い、今回執筆にあたりました。
読みづらい、伝わりづらい部分もあるかとは思いますが、最後までお付き合いいただけると幸いです。
 

目次

 
  • はじめに
  • 目次
  • 初プレイ当時について
  • 3度の星の音
  • 『GloriousDays』から考える姫野星奏と新堂彩音
  • GLORIOUS DAYS』と『GloriousDays』
  • 姫野星奏、および姫野星奏ルートと終章についての主観
  • おわりに
 

初プレイ当時について

 
考察に入る前に、僕のこのゲーム初プレイ時についてもまとめさせてください。
考察要素は無く、まぁ読み飛ばしていただいても差し支えない項になっているので、どうでもいい方は次の項へ飛ばしていただいても構いません。
 
当時学生だった僕は、発売前に寮の相部屋だったオタクが秋葉原でエロゲを買ってきた際に貰ってきていた新作情報誌に目を通していた際に知り、yuikoさんファンとしても気になってはいたものの、このゲームを発売から少し経って友人から借りてプレイしました。
そのため、当時の様子をリアルタイムで見たわけではないのですが、某批評サイトや色んな方の感想記事、公式からの発信など様々な場所から伺うことができます。
じゃあ何が原因でそんなに荒れたのかというと、今回本記事で取り上げる看板ヒロインの姫野星奏が原因でした。
本ゲームは公式サイトを見ればわかるのですが、いわゆる萌えゲーとして広告されていました。
実際、星奏以外のヒロインのルートは広告どおりの萌えゲーらしいシナリオだったのですが、肝心の星奏ルートはお世辞にも萌えゲーらしいストーリーとはかけ離れた内容となっていました。
僕が友人から借りた際にも、友人からは「この作品はあんま期待しないほうがいい」と微妙な反応をされました。
もしかしたらこの一言があったから僕はすんなり星奏ルートを飲み込めたのかもしれないです。
でも星奏ルートを終えた後は「え?これで終わり???」とおそらくプレイした人間全員と同じリアクションをしたし、その後プレイした3人のルートは1ミリも頭に入らず終章が解放され、終章を読み終えた時には色んな感情がぶつかり合って頭を抱えてしまっていました。
おかげで2周させられることになったんですけどね。
そして完走後、僕は星奏のことをめっちゃ好きになってたのですが、肝心の星奏についてはあまり理解できていなかったんですよね。
それからは、星奏の心情に重きを置いて考察と再プレイを何度か繰り返しました。
そうしてきて今現在の僕の意見を、以降の項でまとめていきます。
 

考察に入る前に

 
本記事での考察において、まず始めに参考としてラム酒様の以下の記事を紹介させていただきます。
 
 
こちらの記事、各シーンの描写の意味や姫野星奏、主人公の國見洸太郎について本当によくまとまっています。
これもあくまで僕個人の意見ですが、この記事は9割5分は核心をついていると感じています。
なので、上記記事とは違う解釈をしている点、触れられていない点についてまとめていきます。
可能であれば僕もいちからシナリオを振り返って一つ一つ言及していきたい思いもありますが、時間的コストと、上記記事ほど上手くまとめられる自信がないのでここでは控えます。
 

3度の星の音

 
本作品では、星の音が3度聴こえています。
 
1度目は幼少期の深夜の海岸、2度目はmyPodを取り戻した際、3度目は終章の求婚前の深夜の散歩の際です。
本項ではこの3度の星の音について、考察していきます。
 
まず、星の音とは何か。プレイした方には言うまでもないですが、星奏が受作曲をする上でのインスピレーションです。
ではもう一歩踏み込んで、このインスピレーションは何をきっかけにもたらされているのか。
それは洸太郎です。
とは言っても、星の音が聴こえたタイミングは洸太郎とあまり因果関係がありません。
1度目は洸太郎との夜の海への冒険の際に星奏が一人で海岸に辿り着いた時に聴こえたものですし、2度目は洸太郎に取り返してもらったmyPodに入っていた、小学生当時に作曲した曲を聴いた時のものです。
そして3度目は同棲生活中にある日突然聴こえたように見えます。
 
しかし、これらの星の音が聴こえるまでに至った行動のきっかけは全て洸太郎にあります。
1度目の夜の海への冒険は洸太郎が一緒に行こうと提案しなかったら実現されていないですし、2度目のmyPod奪還も、そもそも洸太郎が星奏のためを想って行動に起こしたものです。
3度目については少々苦しいかもしれませんが、御影ヶ丘を去ろうとした星奏を洸太郎が引き留めなければ、同棲生活は始まっていないので、洸太郎がきっかけであると言えるでしょう。
 
つまり、星奏がこれまで聴いてきた星の音は全て洸太郎によってもたらされたものとなるわけです。
これは共通ルートで洸太郎が星奏に届くようにと制作した映画のラストシーンの、「星を君にあげるよ。」のセリフからも読み取ることができます。
 

 
そして、2度目のmyPod奪還の際に星の音が聴こえた際に聴いた曲。これが1度目の星の音を受けて作曲された曲だったとしたら、周り周って1度目と2度目のどちらも洸太郎と過ごした日々があってこそのものであると考えられます。
3度目についてはまた別の解釈をしているので後述します。
 
ここからは上記の解釈をさらに広げたものになり、流石に妄想じみたものになってしまうので本当に参考程度の感覚で読んでいただきたいのですが、
インスピレーションがもたらされるきっかけではなく、そもそも何からインスピレーションを得ているのかについての僕の意見をまとめさせていただきます。
 
これは作曲家ではなく、「一人の女の子」の姫野星奏として生活してる日常によるものだと考えています。
見るもの全てが目新しい幼少期の毎日、そして洸太郎と出会ってからの日々。
これらから得たインスピレーションをもとに作られた曲が詰まっているのがmyPodです。
そしてその想い出から作曲を続けたものの、時が経ることで当時の感受性が失われていき、最終的にスランプに陥ってしまう。
 
そうしてスランプ脱却のために御影ヶ丘に帰ってきた星奏ですが、2度目の星の音の前に、共通ルートの映画製作の際に作曲を行っています。
そもそもスランプといっても作曲そのものを行うことができなくなってしまうような致命的なものではなく、納得のいくような楽曲が作れないだけで作曲自体に支障はなかったのかもしれませんが、
スランプ中にも関わらずここで作曲ができていたのは、「一人の女の子」として新たに過ごした時間があったから、という解釈もできます。
 
 
次は、星の音をもっとシンプルに考えていきます。
星の音が聴こえた後には3度とも主に以下の3つが起きています。
 
  • 星奏が洸太郎のもとからいなくなる。
  • 星奏が作曲家として復帰する(またはデビューする)。
 
つまり、逆説的に星の音は「星奏へ作曲する力と洸太郎との別れをもたらす舞台装置」という見方ができます。
 
今度は逆に、3度ともに共通していない点を考えてみます。
 
  • 星の音を聴いた時に洸太郎が居合わせていない(1度目)
  • 聴いた時間帯が深夜でない(2度目)
  • 作曲家として復帰した星奏の作った曲が世間に認知されていない(人の心に届く曲が作れていない)(3度目)
 
着目したいのは3度目です。
終章ラストで語られたとおり、3度目の別れの後に星奏が作った曲は入手するのすら一苦労であり、しかも音楽に関しては素人である洸太郎からしても良いものではないと思わせるような出来になっています。
しかし前述のとおりであるならば、星の音を聴いた星奏は良い曲を作れるようになっているはずです。
ではなぜ3度目の星の音で星奏は作曲ができていないのか。
 
ここで僕が考えたのは、3度目の星の音は星奏のためのものではなかったのではないか、という仮説です。
先ほど挙げた星の音の相違点を基に説明します。
 
まず1度目、星奏が星の音を聴いた時に洸太郎が居合わせていない点。
ここで洸太郎は星の音という名のインスピレーションを得ることができず、星奏だけがインスピレーションを得たことになります。ここで創作家として、星奏と洸太郎に明確な違いが生まれたことになります。
 
次に2度目、聞いた時間帯が深夜でない点。
ここで着目したいのは状況が違う点です。1度目では深夜の海、3度目では深夜の海へ向かう途中であるのに対し、2度目は夕方の公園で星奏のmyPodで2人で曲を聴いています。
1度目と3度目は、言うなれば唐突に聴こえてきた感がありますが、2度目は自分から聴こうとして聴いています。
簡単に言うと、受動的か能動的かの違いです。
これは2度目の星の音は1度目を聴いた時の曲を介して、1度目の星の音を聴いているようにも見えます。
つまり、1度目と2度目は本質的に同じ星の音を聴いているのです。
 
最後に3度目、3度目を聴いた後の星奏は満足に作曲ができていない点。
これは状況だけ見ればスランプに陥っていると見て取れます。
つまり、星の音を聴いたにも関わらず、星奏はインスピレーションを得られていないということになります。
 
では、3度目の星の音では何が起こっていたのか。
これを考える上で大事なのは、3度目は1度目の際の冒険のやり直しをしている、ということです。
作中では海に向かう道中までしか描かれていないので、正確には1度目と3度目も状況が同じとは言い切れず、加えて3度目で洸太郎が星の音を聴いたとは描かれてはいないのですが、
1度目の星の音を聴けなかった洸太郎は、ここで冒険のやり直しをすることで星奏がかつて聴いた星の音を聴くことができたのではないでしょうか。
また、1度目と2度目で星の音から得られたインスピレーションを使い切った星奏は、グロデイメンバーの看病や背負った借金など、高校生の時よりも作曲家としての自分に縛られており「一人の女の子」としての自分に戻れなかった。
そのため3度目を聴いてもスランプを脱却することができなかった。
その反面、3度目で初めて星の音を聴いた洸太郎はグロデイの記事で世間の反響を呼ぶことができたのではないでしょうか。
 
以上をの内容を以下にまとめます。
 
2度目でmyPodの曲を聴いた時に洸太郎に星の音が聴こえなかったのは、1度目の際に星の音を聴いていないから。
星の音を星の音のまま聴いていない洸太郎は、それをもとに作られた曲を介しても星の音が聴こえなかった。
その後3度目の星の音では、星の音を聴いたことのなかった洸太郎が星の音の恩恵を得ることができた。
 
余談になりますが、星の音=洸太郎との想い出、とすると、グロデイメンバーが星奏が離れていかないように言った「恋心は捨てろ」という言葉が、周り周って星奏がスランプに陥った原因であると考えられるので、皮肉が効いてるなと思います。
 
 

『GloriousDays』から考える姫野星奏と新堂彩音

 
本項に入る前に、前提として本記事では以降は曲自体を『グロリアスデイズ』とし、上記のまとめに合わせて、ゲーム内音源を『GloriousDays』、実際の音源を『GLORIOUS DAYS』と表記します。
 
GLORIOUS DAYS』といえば、星奏ルート、彩音ルートでの挿入歌というだけではなく、終章EDであり、そのため歌詞も星奏と洸太郎にフォーカスされているかのようにも思わせる内容になっており、本作を語る上では切っても切れない存在です。
しかしこの曲、鑑賞モードで確認できる作編曲担当のMeis Clausonさんのコメントでは「最初、彩音にとって大切なシーンでの挿入歌として話をもらった」、「彩音の性格や洸太郎との思い出が反映されるような楽曲を目指した」と残されており、
最初これを読んだ人は全員が首をひねることとなったかと思います。僕もそうでした。
 

 
姫野星奏と新堂彩音、および星奏ルートと彩音ルートは表裏一体になっています。
星奏と洸太郎だけでなく、彩音も「デザイナー(の卵)」という、立派な創作家です。
また、星奏ルートでは2人は結ばれず創作家としての道を歩んだのに対し、彩音ルートでは2人は結ばれて創作家としての道を歩み始めています。
他にも、挫折によって一度その道を諦め洸太郎のもとに来た彩音とスランプに陥って御影ヶ丘に戻ってきた星奏、ラブレターを渡して返事を貰えていない彩音とラブレターを貰って返事を返していない星奏など、創作家以外にも共通点があります。
 
この表裏一体の考えは、彩音ルートでのカラオケの際に彩音が言った、「はじめて歌ったけど、感情移入しやすくて歌いやすかった」という発言が裏付けになっているようにも思います。
 

 
なので、星奏をイメージできる曲である『グロリアスデイズ』は、彩音をイメージできてもおかしくはないのです。
 
『GloriousDays』が作曲されたのは洸太郎たちが高校2年の時点で4年前、つまり大体洸太郎たちが小6から中1の時期になります。
これはグロデイのデビュー曲である点と、星奏の転校時期から考えても間違いないです。
星奏がグロデイメンバーに恋心を捨てろと言われたのは活動が始まってある程度経ってからのことなので、この時の星奏はまだ恋心を捨てようとは思ってもいないでしょう。
そんな頃の星奏が作った曲に感情移入しやすかったということは、この時点での彩音の境遇は小学校時代の星奏と重なると見て良いでしょう。
 
この境遇の中で、まずお互いが恋心を優先し一緒に創作家としての道を歩むと彩音ルートのような結末になり、まず創作家であることを選択しお互いの想いを伝えられないと星奏ルートのような結末になる。
 
だから、星奏ルートではなく、彩音ルートに重きを置くことで、より『GloriousDays』作曲当時の星奏が作った曲らしくなる。そのような意図があったのではないでしょうか。
 
 

『GloriousDays』と『GLORIOUS DAYS

 
グロデイのバンド名にもなっている『グロリアスデイズ』。この楽曲、実はゲーム中と世に出回っている音源とでタイトルが違います。
とは言っても、ゲーム中が『GloriousDays』、実際の音源は『GLORIOUS DAYS』で全部大文字かそうでないか程度の違いなのですが。
これ、どこまでが『GloriousDays』でどこまでが『GLORIOUS DAYS』なのか、確認してみると以下のようになっていました。
 
  • 『GloriousDays』
    • ゲーム内鑑賞モード
    • シナリオ本編
    • 公式ビジュアルファンブック収録のコンプリートサウンドトラック
    • ボーカルを務めているyuikoさんが出しているアルバム『SHUTTER*GIRL』および『MeiNsT from Primary』
 
なんで同じ曲なのにタイトルが違うのか。
特に理由はないのかもしれませんが、ここに意味があるとしたら何なのか、考えていきます。
 
シナリオ本編で『GloriousDays』が流れたのは以下の計3回です。(漏れがあったらすみません)
 
  • 星奏ルート文化祭
  • 彩音ルート文化祭
  • 終章ラスト
 
この中で星奏ルートでは星奏が歌う直前に曲名を口にしており、彩音ルートではコンペに向けたグロデイへの理解を深めるためのカラオケで『GloriousDays』の曲名が確認できています。
しかし、終章ラストでは明確に『GloriousDays』の曲名は使われていません。
そもそも曲名が文章中に出てきていないというのはあるのですが、洸太郎がmyPodの曲を聴いているときに『グロリアスデイズ』が流れ、そこでの文章では3回ほど『グロリアスデイズ』という単語が使われています。
 
以下ゲーム本編から引用。
グロリアスデイズ。
美しい日々に、歌おう。
晴れた空は歌い出すんだ。時間を超えて。
そうやって僕らきっと選んできたんだ。
ここが自分たちにとっての、素晴らしい世界。
この胸にこだましつづけるグロリアスデイズ。
いつまでも。
その歌声に喚起されて、きらきらとしたイメージの群れが、俺の疲労した頭をめぐっていた。
とてもささやかなもののために、俺たちは、全力で、あの日々を生きた。
こっけいでもつたなくても、必死だった。
俺は、全力で君を追い続けた。
だからこそ、こうして輝かしく思い出すことが出来る。
そしてこの日々もまた、グロリアスデイズなら……
俺たちにできることは、ただ全力であることなんだろうか。
 
歌詞に沿って洸太郎が曲を聴いて感じたことを述べているシーンなので、曲名である『GloriousDays』が使用されていないのは別に不自然なことではありませんが、これが意図して使用されていなかったとしたらどうでしょうか。
この時、ゲームでは『グロリアスデイズ』が流れていますが、この時洸太郎は流れてきた曲を聴いて「これは星奏が同棲生活中に作った曲ではないか」と言っています。
これを本当だと捉えると、『GloriousDays』ができたのは洸太郎たちが高校2年の時点で4年前なので、明確に別の曲であるということになります。
とはいえ、曲を聴いて洸太郎が述べている内容は『グロリアスデイズ』に通じていることから、『GloriousDays』のアレンジ曲のようなもの、というのが落としどころではないかと思います。
だからその名残りとして作中の曲名と実際の音源の曲名に差をつけ、上述のシーンで明確な曲名を出さなかったのではないか。
という風に考えられるのではないでしょうか。
 

姫野星奏、および姫野星奏ルートと終章についての主観

 
幼少期から親の転勤の都合で転校を繰り返していたため、友達ができず音楽(自分)の世界に籠るようになっていた星奏。
この時点ですでに人付き合いが不器用になってしまっていますが、そんな中、何度目かの転校先で洸太郎と巡り合います。
洸太郎も人付き合いが不器用でした。それは物語冒頭の洸太郎の回想で語られています。
この回想で語られている内容は、手段が執筆ではなく作曲であるだけで星奏にも同じことが言えます。
要するに、洸太郎と星奏は自分の想いをそれぞれの方法でしか表現できない似た者同士だったということです。
 
そんな2人は洸太郎が話しかけたことをきっかけに徐々に意気投合し、いつしかお互いがお互いのことを好きになりました。
そんな中、また転校が決まった星奏。洸太郎は星奏へラブレターを書き、渡しました。
しかし、その返事はグロデイメンバーの言葉をきっかけに、返される機会を失ってしまいました。
 
結果として自分が音楽家になるために洸太郎を利用した形になってしまったことやラブレターの返事を書かなかったこと、グロデイメンバーからの圧力、スランプ脱却の手段として洸太郎を利用したことへの負い目、そして最後に背負った多額の借金。
それぞれの要因が時を経るごとに増え、グロデイ活動中は音楽家を辞めることができず、解散後も借金返済に巻き込んででも洸太郎と結婚する覚悟はできなかったのでしょう。
 
もちろんプレイヤー目線からしたら、とはいえ音楽家の以外の選択肢を取ることはできたんじゃないかとは思います。
しかし、幼少期から音楽家の道を進み続けてきた星奏は、逆に言うとそれ以外の道を知りません。
加えて、星奏がプロの作曲家としての道を踏み出す後押しをしてくれたのも洸太郎です。
星奏は洸太郎に作曲のコンペに送るための手紙だと伝え、洸太郎はそれを理解した上で手紙を書く手伝いをし、「いいものが作れるなら子供も大人も関係ない」と、自分が本を出したことを明かしたうえで星奏の背中を押したのです。
その結果、転校を余儀なくされたことへの後ろめたさから、転校の本当の理由は伝えられませんでしたが、洸太郎の協力のおかげでつかんだチャンスを捨てないことを選んだのだと思います。この時はまだ洸太郎への想いを捨てることを強要されるとは思ってもいないわけですしね。
 
そうして、洸太郎への想いを捨てることを強要されても捨てられなかった星奏に残されたのは、「恋する一人の女の子」としてではなく「創作家」として洸太郎と向き合うことでした。
「恋する一人の女の子」として星奏自身の感情のみで洸太郎と関わりを持つことは禁じられても、「創作家」としてスランプ脱却の手段としてなら洸太郎と関わりを持つことができたわけです。
だから、星奏ルートで「恋人」にまでなったにも関わらず、文化祭の後「創作家」の道に戻るために洸太郎との別れを選択したのでしょう。
『それから』のサイン会に足を運んでいたのは、洸太郎もまた「創作家」としてそこにいたからだと思います。
また、ラブレターと『それからアルファコロン』、もっと言うと共通ルートでの映画もですが、星奏は洸太郎に創作家として想いを伝えられてきました。
それらに「恋する一人の女の子」として一度も応えてこれなかったからこそ、言わばこれまでのけじめとして星の音が聴こえなくなった3度目の別れの後も星奏は音楽家でい続けたのだと思います。
 
終章ラストでmyPodから再生した『グロリアスデイズ』。
ここで聴いた『グロリアスデイズ』は3度目の星の音の後に作曲された曲とは違い、確かに洸太郎に届いています。
人に自分の気持ちを伝えることが苦手な星奏。御影ヶ丘に戻ってきた時も手紙の書き方を教えてほしいと言い、洸太郎への想いをラブレターの返事として伝えた彼女ですが、結局3度目の別れの時まで自身の身の上および身の内のすべてを伝えることができませんでした。
それが2度目の別れの際のメールと3度目の別れの際の「ごめんなさい」に詰め込まれているのでしょうが、やはり星奏は自分の気持ちを伝えることが苦手なままなので洸太郎に伝わることはありませんでした。
そんな伝えられていない事柄の中で、グロデイの記事にて語られなかった、星奏が光太郎と過ごした時間をどう感じていたのか、その答えがこの『グロリアスデイズ』で洸太郎に届いた。
お互いがそれぞれの想いをそれぞれが1番得意な方法で伝え合えたことで、遠く離れていてもお互いを近くに感じることができるようになった。
 
終章ラストは曖昧な描写になっており、答えが明確になっていません。
これが意図してそうなっているのであれば、それは
 
「最後まで読んで「星奏と洸太郎の物語」から読み手一人ひとりが感じ取ったもの、それこそが「シンアイ」である。」
 
ということではないでしょうか。
「シンアイ」がカタカナなのは、読み手それぞれにとっての「シンアイ」が違うものになることを示唆しているのではないかと思います。
 
 

おわりに

 
と、綺麗にまとめはしましたが、僕個人としては最後に星奏は洸太郎のもとに戻ってきたと願わずにはいられません。
純愛作品として販売されたにもかかわらず、どこまでも2人にとって都合悪く進んできたここまでの人生、最後の最後くらいは都合が良くても良いのではないでしょうか。
そしてそれが、洸太郎が『お前は』に込めた思いが星奏に届いた結果であり、星奏の覚悟を曲げさせるほどのものであったのであれば、これ以上のことはありません。
 
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
あくまで一個人の考えでしかありませんが、少しでも多くの人の考察の助けになれば幸いです。
 
恋×シンアイ彼女』に携わった全ての方々に感謝を述べて、この記事を締めたいと思います。
 
本当に、ありがとうございました。

青春さんの当番ちゃんシリーズについて考える

はじめに

※ この記事は後半、『おま〇こ当番』シリーズのネタバレを含みます。未視聴の方は前半だけ読んでブラウザバックした後、下のURLから2タイトル購入して視聴しましょう。

-純愛おま○こ当番【フォーリーサウンド】 [青春×フェティシズム] | DLsite 同人 - R18
-純情おま○こ当番【フォーリーサウンド】 [青春×フェティシズム] | DLsite 同人 - R18

2020年が終わる前に、今年一番刺さった音声作品について色々と書きなぐっておこうと思い、この記事を書くに至りました。

本記事では、『青春×フェティシズム』様から発売されている『おま〇こ当番』シリーズについて取り上げていきます。

なんでこのシリーズなのか、っていう話からすると、このシリーズは他の音声作品と比べてあまりにも異色だからです。
詳細は次の項で。


このシリーズの異色さ

トラック1から4までは多少の会話がありつつもえっちに明け暮れるのですが、トラック5で状況が急転し、トラック6で丸く収まるという構成になっています。
このトラック5 ~ 6が、このシリーズが他の音声作品と比べて異色を放っている要因です。
普通の音声作品だったらえっちを重ねていく中で心境に変化があって最後に付き合ったりなんだりで話が終わります。
対して『おま〇こ当番』シリーズではトラック5で、いわゆる起承転結の"転"を挟むことで、作品への没入感が強まっています。

そしてもう1つの要因が、作中での"説明の無さ"です。
普通(少なくとも自分が聴いてきた中で)の音声作品は、大体導入の中でその作品の設定や世界観が解説されることが多いと思います。
これは一言でまとめると"今"の説明になっています。
ですがこの『おま〇こ当番』シリーズでは"今"の説明はされません。分かるのはただ『おま〇こ当番』という制度があることだけ。

そんな中で、各トラックでの会話からわかる情報を拾っていき、最後にトラック6に行き着くことで、主人公(聞き手)とヒロインの心情が明確になります。
そんなおま〇こ当番としてのえっちから恋仲へ発展する様は、間違いなく青春そのものです。

 

2タイトルを聴いてわかる範囲の情報をまとめてみる

『純愛』と『純情』を聴いて分かる範囲から分かる設定を、下に箇条書きでまとめていきます。

- 『おま〇こ当番』という制度が高等教育課程に存在する。
『純情』で「小学校時代から6年間」と言っているので、主人公とヒロインは高校生で確定です。
『純愛』と『純情』の舞台が同じ学校かは明示されてないので、高等教育課程以外にも存在しててもおかしくないですが、明示されてないので考慮から外します。
また、『純愛』で「当番をやると内申が上がる」と言っているので、結構一般的に認知されて、かつ推奨されてそうです。

 

2021/12/09 追記

2021/06/10に青春フェティシズムさんから青春タウンの紹介動画が公開され、ここで『純愛』と『純情』の舞台が同じ学校であることが明言されました。

また、2021/11/27に発売された『リア恋おま○こリフレ』によって、『おま〇こ当番』は学校特有の文化ではなくもっと公的なものであることも判明しました。

 

- 『おま〇こ当番』は立候補制
『純情』で申込書の存在が明らかになっているので、『おま〇こ当番』は学校側からの指名などではなく、生徒側からの立候補制であることがわかります。
また、生徒側の意思が尊重される側面もある様で、誰にでもOKな当番もいれば、特定の人の専属当番もいる様です。これも『純情』での会話から読み取れます。

- 『おま〇こ当番』には任期がある
『純愛』で「今日がおま〇こ当番最終日」と言っているので、『おま〇こ当番』にはある程度の任期があることがわかります。

- 実はヒロイン2人の名前は公開されている
作中ではありませんが、2人のヒロインの名前はさりげなく公開されています。
『純愛』のヒロインは六花、『純情』のヒロインは澪という名前です。
DLsiteの作品ページをよく調べてみると見つけられるので、頑張って探してみてください。

 

やってみて分かりましたが、2タイトルで共通して言えそうなことって、これくらいしかありませんでした。
思いつかないものは仕方ないので、次に『純愛』と『純情』に分けて考えていきます。

 

『純愛』について考察する

『純愛』の当番ちゃん(以下六花ちゃん)は、「来たの君だけだよ」と言っているので、前述したところの誰にでもOKな当番だと読み取れます。
当番をやっているのはおそらく内申点目的です。家で学童兼塾をやっていることから、親が日中家にいないことがわかります。趣味も読書くらいのようなので、趣味とは関係なくバイトをする必要があるようでもあるので、何かしら複雑な家庭の事情がありそうです。これらから、少しでも内申点を稼ぐために当番をやっていると推察できます。

正直こんなドスケベボディをしていて今まで誰もえっち頼みに来なかったっていうのは到底理解できませんが、まぁもともと影が薄くて名前と顔が一致しないとかそんな感じだと思います。
そんな中、きっかけは分かりませんが主人公が六花ちゃんに惚れて、その後六花ちゃんが当番になることを知って、他の男に六花ちゃんを取られないよう、授業以外の時間全てを専有しようとしました。
しかし、おそらく自分のわがままに突き合わせ続けた負い目から、最終日はえっちしに行きませんでした。
そして六花ちゃんのほうは、学童の話から、もともと人の世話を焼くのが好きなんだと思うし、自分に甘えてくる主人公とは相性が良かったんだと思います。

ぶっちゃけ『純愛』ではお互いがお互いを好きになったきっかけや理由が全く語られていませんが、この2人の恋愛模様はどうしようもなく青春そのものです。
恋はするものじゃなくて、気が付いたら堕ちてるものなんですよね。そういう意味で、このタイトルは文字どおり『純愛』だと思います。

 

『純情』について考察する

『純情』の当番ちゃん(以下澪ちゃん)は、「当番になっても君意外とする気はなかった」と言っているので、前述したところの専属当番になるつもりだったようです。
まぁ蓋を開けてみたらそもそもおま〇こ当番ですらなかったんですが。
作品紹介の紹介文に負けない小悪魔系えっちメスだが、同時にずっと主人公のことだけ見てくれてる。
そのうえで自分が周囲からえろい目で見られていることを主人公に散々言いふらし挑発してくる。間違いなく小悪魔。
こんなに挑発してくるくせに、おま〇こ当番になるまでは一切絡みがなかったようなので、おそらく中学時代は全然話しかけられず、高校デビューして明るく振舞えるようになったものの主人公に対して踏み込むことができなかったんだと思うと、あまりにも純情すぎてこっちが死にそうになります。
高校デビューを含め主人公のためだけに自分磨きに励むのも可愛すぎ。あまりにも純情ギャルが好き。ありがとう……ありがとう……。


おわりに

『純愛』と『純情』、シリーズとしてコンセプトを統一しつつ、それぞれの恋愛模様の色が違っていて、どちらも作品ごとヒロインが好きになれる内容に仕上がっています。
このシリーズは冒頭で述べたとおり、他の音声作品と比べて明らかに異色ですが、それ故に他の作品にはない魅力に溢れています。

冒頭に未視聴のひとは前半でUターンを促しているので、ここまで読んでくれた人は既に視聴済みかと思いますが、まだ視聴していない人、既に視聴した人も、本記事をきっかけに『おま〇こ当番』シリーズをより楽しめるようになっていたら幸いです。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。